オリスの復刻から最新まで剧包。老舗が送る“誠実”な機械式時計たち
高価な印象のスイス時計扶檐。だが空免、作りは一流にも関わらず手の出しやすい価格帯のブランドも存在する草丧。『オリス』はその代表格轰绵。ビギナーにもおすすめしたい魅力を解説する粉寞。実用性と個性のバランス感覚に優(yōu)れる腕時計『オリス』
1904年にスイスのヘルシュタインで創(chuàng)業(yè)した『オリス』は、當時から一貫してリーズナブルで高品質(zhì)な腕時計を製造している∽笄唬現(xiàn)代に受け継がれている畫期的な機構をいくつか生み出したほか唧垦、近年では自社ムーブメントの開発や過去の傑作時計を復刻するなど、業(yè)界に大きな影響をもたらすブランドとしても知られる存在だ液样。また昨今はスウォッチグループやLVMHグループといった巨大グループ企業(yè)の傘下に入るブランドが多いなか振亮、『オリス』は獨立資本體制を維持することによって個性を失うことなく、今も昔もユーザー本位の“スイス時計界の良心”であり続けている鞭莽。
『オリス』には坊秸、時計史的にも重要な役割を擔うモデルがいくつかラインアップされている。それらの復刻澎怒、リチューンもその都度腕時計好きの中で話題になってきたが褒搔、それら過去の遺産に頼るばかりが『オリス』ではない。創(chuàng)立110周年となる2014年には喷面、自社キャリバー?キャリバー110を開発星瘾。これは、手巻きながらなんと最長10日間のパワーリザーブを備える圧倒的なスペックを有していた乖酬。また死相、2015年にはそのアップデート版?キャリバー111?2019年には工業(yè)的に合理性の高いスケルトンムーブメント?キャリバー115を発表するなど、精力的な技術開発を行なっている咬像。過去のモデルを大切にしつつ、前に進む腕時計作り。その両端をバランス良く行う『オリス』に熱心なファンが多いのも县昂、うなずける話だ肮柜。
ミリタリー?スポーツシーンとともに歩んだ『オリス』。その歴史に觸れる
創(chuàng)業(yè)當時から高い技術力を持ち倒彰、1910年代には300人の従業(yè)員を抱える地域最大級の企業(yè)となった『オリス』は审洞、機能美あふれるスタイルで本物志向のイギリスやイタリアでも人気を博したという。とりわけパイロットウォッチは定評で待讳、伝統(tǒng)的に力を入れているジャンルといえる芒澜。第二次世界大戦では、操作性に優(yōu)れるリューズと優(yōu)れた視認性の文字盤が特徴の「ビッグクラウン」をアメリカ空軍に支給し创淡、飛行士たちに絶賛されたエピソードがある痴晦。以來、同シリーズは『オリス』のアイコニックなシリーズとして定著しているのだ琳彩。
『オリス』はモータースポーツ界でも知られた存在である誊酌。世界最高峰のレース、F1においては名門ウィリアムズと2003年にパートナーシップを締結露乏。車體やドライビングスーツには“ORIS”のロゴやマークが確認できるほか碧浊、チームカラーを使ったコラボウォッチ、ドライバーとのタイアップモデルなどを発表している瘟仿。いずれもレーシングスピリットを具現(xiàn)化したデザインで大人気だ箱锐。さらには1965年に開発したダイバーズの名品を元に、その美しいルックスを活かしたリバイバルモデルをリリースするなど劳较、とくにスポーツウォッチの分野で機械式時計の初心者でも受け入れやすいコレクションを多數(shù)展開している驹止。
『オリス』について語りたいなら、2大機構を知っておけば間違いない
現(xiàn)在では多くのブランドが採用している「ビッグクラウン」と「ポインターデイト」は兴想、もともと『オリス』が発明したとされている幢哨。その実用性が認められて広まったのだが、ルーツは今から約80年もさかのぼり嫂便、開発背景には“戦爭”が関係していた捞镰。航空戦が重視されるようになった當時、作戦を成功させるためには航空時計が不可欠になったことで毙替、操作しやすく岸售、読み取りやすい腕時計を追求する過程で両機能が生み出されたのだった。
機構1
視認性に優(yōu)れたデイト表示「ポインターデイト」
カレンダー表示といえば小窓にアラビア數(shù)字で表すものが一般的厂画。一方で凸丸、時刻表示をより明確化するために生み出された「ポインターデイト」は、時刻用とは別の針で指し示す手法である袱院。主に時?分?秒に加えて4本目の針をセンターに備え屎慢、文字盤外周に表示された“31”までの數(shù)字を指して日付を表す瞭稼。モデルによっては針の先端を個性的なデザインにするなど、時刻表示と區(qū)別することによって視認性の上昇に貢獻している腻惠。
機構2
デザインアクセントとしても機能する「ビッグクラウン」
もう1つの『オリス』が生んだ代表的な機能である「ビッグクラウン」とは环肘、大型のクラウン（＝リューズ）のことを指し、その操作性を容易にするために開発されたもの集灌』诒ⅲ「ビッグクラウン」は、飛行士が厚手のグローブを裝著したままでもリューズが操れるようにと欣喧、パイロットウォッチでは『オリス』が初めて取り入れたとされており腌零、そのままモデル名としても使われるようになった。現(xiàn)在唆阿、同社の航空時計はアヴィエイションシリーズとして統(tǒng)一され益涧、その中に「ビッグクラウン」の名を継ぐコレクションが存在する。
復刻から定番まで酷鸦。手に入れたい『オリス』の14の名品
1世紀を越えて饰躲、スイス伝統(tǒng)の機械式時計の魅力を伝える『オリス』。ターゲットにしやすいプライスながら臼隔、プロをも納得させるスペックとディテールを備える嘹裂。迷ってしまうほどの多彩なコレクションを揃えるが、注目すべき14本を厳選して紹介しよう摔握。
1本目
ビッグクラウン オリジナル ポインターデイト
「ビッグクラウン」と「ポインターデイト」を両方備える寄狼、1938年製のオリジナルのスタイルを踏襲する自動巻きモデル。太陽光の反射を抑えるマットブラックダイヤルに氨淌、レイルウェイパターンを挾んで“時”と“日付”を表すアラビア數(shù)字を配する泊愧。7連式ブレスレットやドーム型プレキシガラスなど、クラシカルな裝いにこだわった逸品だ盛正。先端が赤い三日月型の針が日付を指し示す删咱。シースルーバック。ケース徑40mm豪筝。5気圧防水痰滋。
2本目
ビッグクラウン プロパイロット キャリバー111
2010年の創(chuàng)業(yè)110周年を記念し、開発された久々の自社ムーブメント「キャリバー110」をアップデート续崖。9時位置に小窓表示のカレンダーを追加した「キャリバー111」を搭載する敲街。ビッグクラウンやコインエッジベゼルに代表されるヴィンテージスタイルに倣いつつ、10日間パワーリザーブやそのインジケーター严望、衝撃や傷に強いサファイアガラス風防などの現(xiàn)代的なスペックやデザインを備えている多艇。シースルーバック。ケース徑44mm像吻。手巻き峻黍。
3本目
ビッグクラウン プロパイロット アルティメーター
プロの意見を開発に取り入れる「ビッグクラウン プロパイロット」に复隆、機械式時計では珍しいアルティメーター（気圧／高度計）を搭載するモデル。赤と黃色のポインターが現(xiàn)在高度によって左右に動き奸披、赤が気圧を昏名、黃色が高度を表す涮雷。4時リューズを開放することで気圧／高度を計測でき阵面、ねじ込むことで10気圧の防水が保てる。これらの高い機能性は洪鸭、フランス警察の特殊部隊「GIGN（國家憲兵治安介入部隊）」から絶賛された样刷。自動巻き。
4本目
ビッグクラウン?プロパイロットX?キャリバー115チタン
オーセンティックなデザインが多い『オリス』の中では珍しい览爵、スケルトン置鼻、ラグスポのトレンドを正面から受け止めた2020年リリースの新作。上記でも觸れた自社製キャリバー蜓竹、キャリバー110を非常に合理的にスケルトン化したキャリバー115を搭載し箕母、最長10日間のパワーリザーブは維持しつつスタイリッシュなルックスを?qū)g現(xiàn)している。マットな仕上げを施したムーブメントに合わせるように俱济、ケース及びストラップはグレーのチタンを採用嘶是。約44mmと比較的ビッグスケールながら、スケルトンのせいか蛛碌、素材感のおかげか聂喇、非常にまとまりよく仕上がっている。このあたりのバランス感は蔚携、流石だ希太。
5本目
ダイバーズ 65 復刻モデル
1965年に開発した伝説的ダイバーズを、ちょうど半世紀後の2015年酝蜒、外観を忠実にスペックを最新仕様にして復刻した人気シリーズ誊辉。オリジナルと同じ10気圧防水のため今日では潛水に適さないカテゴリに屬するが、ボールド體で描かれた夜光付きのインデックスや艶なしのブラックアルミニウムベゼルなど亡脑、再現(xiàn)レベルが見事である堕澄。ドームシェイプの風防は內(nèi)面無反射コーティングを施したサファイアガラス製。ケース徑40mm远豺。自動巻き奈偏。
6本目
ダイバーズ 65
「ダイバーズ 65」は豊富なバリエーションを有しており、ベゼルパーツのみ経年変化を楽しめるブロンズを使った趣味性の高いモデルも揃える躯护。ライトオールドラディウムカラーのスーパールミノバで仕上げたインデックス＆指針惊来、トロピックタイプのラバーストラップが1960年代製のレトロな雰囲気を演出。寫真の40mmサイズのほかに36mmバージョンも存在し棺滞、レザーやテキスタイルのストラップほか裁蚁、ブレスレットも選択できる矢渊。自動巻き。
7本目
アクイス デプスゲージ
ボイル?シャルルの法則を用いた水深計を備える50気圧防水ダイバーズ枉证。水に浸かると矮男、サファイアクリスタル風防の12時位置の小穴から文字盤外周のチューブに水が入り、現(xiàn)在の水深値を表示する室谚。最大深度100mまで計測可能だ毡鉴。ブラックDLC加工を施した46mmケースに、硬質(zhì)なタングステン製のミニッツスケール付きベゼルを搭載秒赤。ダイビングスーツ上からの裝著を想定したエクステンション機能付きのラバーストラップを備える猪瞬。自動巻き。
8本目
アクイス クロノグラフ
タフさを象徴するビッグサイズのステンレススチールケースに入篮、傷がつきにくいセラミックベゼルを搭載した質(zhì)実剛健なダイバーズクロノ陈瘦。50気圧防水を備えているので、本格的なダイビングシーンにも活用可能だ潮售。ケース徑45.5mm痊项。エクステンション付きラバーストラップ。自動巻き酥诽。
9本目
プロダイバー チタン GMT
その名の通り鞍泉、『オリス』のダイバーズの中でも最高の機能性を誇るプロ仕様の1本。耐水性は100気圧（1,000m）盆均。重厚ながら軽量性や耐久性を約束する塞弊、フルチタンモデルとなっている。加えて泪姨、ブランドが特許取得しているRSSベゼルロックシステム安全システムを採用游沿。これは、ダイビング中に不意にベゼルが回転してしまうことを防ぐ実用性の高い機構だ肮砾。なお诀黍、GMTモデルらしくセカンドタイムゾーンの表示も可能。海沿いのリゾートへのトラベルでは仗处、大活躍してくれること間違いないだろう眯勾。
10本目
ウィリアムズ クロノグラフ カーボンファイバーエクストリーム Ref.674 7725 8764
モーターレースのトップカテゴリ、F1に參戦するウィリアムズチームとの長年の協(xié)力関係を証明するレーシング?クロノグラフ婆誓。フォーミュラーカーに使用されるカーボンファイバーとブラックDLC加工したチタンを組み合わせたケースは吃环、スポーティなデザインを形成するとともにわずか90gという軽さを?qū)g現(xiàn)する。ウィリアムズのシンボルカラー洋幻、ブルーのクロノ針をセット郁轻。ケース徑44mm。10気圧防水。自動巻き好唯。
11本目
クロノリス ウィリアムズ 40周年 オリス リミテッドエディション Ref.673 7739 4084
1970年に発売された「クロノリス」は竭沫、未來的なフォルムやダイヤルで一世を風靡し、アンティーク市場でもレトロモダンの代表作として評価が高い骑篙。その傑作をベースに現(xiàn)代解釈を與え蜕提、ウィリアムズチーム設立40周年を祝すアニバーサリーモデルとして製作されたのが寫真の世界限定1,000本のモデル。パンチングレザーのストラップの他に靶端、NATOベルトも付屬する谎势。ケースバックに同チームのマークやシリアルナンバーを刻印。自動巻き躲查。
12本目
TT1エンジンデイト
「TT1」も它浅、『オリス』のモータースポーツとの蜜月を表現(xiàn)するシリーズだ。金屬塊のようなパワフルなフォルムは镣煮、『オリス』の盟友であるウィリアムス?フォーミュラ1のレースカーをイメージさせる。今作は鄙麦、ブランドが誇るスイス製ムーブメントを存分に楽しめる多層スケルトン構造を採用典唇。針と同様にくるくると回るデイトディスクを覗くことができるのも、実にユニークだ胯府。
13本目
アーティックス デイト
「アーティックス」は『オリス』の中ではドレスウォッチに屬するモデル介衔。端正なバーインデックスに、丹念にポリッシュされたケース骂因、ていねいに仕上げがされた7連ブレスや39mmの比較的小ぶりなサイジングと炎咖、その顔立ちは実に端正だ。しかしその中にも寒波、どこかスポーティな空気が漂うのは乘盼、『オリス』ならではといえるだろう。なお俄烁、大ぶりなリューズも「ビッグクラウン」譲りだ绸栅。なお、ドレスウォッチながら10気圧防水を備えているのもうれしい页屠。
14本目
アートリエ キャリバー111
蕓術品のような美しさが特徴の「アートリエ」に粹胯、10日間パワーリザーブに加えて月?日付?パワーリザーブインジケーターを備える「キャリバー111」を搭載した多針ウォッチ。各種カレンダーを読み取りやすくするため辰企、小窓とポインターを使い分けたダイヤルデザインが秀逸だ风纠。43mmケースの裏はシースルー仕様になっており、精工な自社製手巻きムーブを眺めることができる牢贸。手巻き式のため竹观、時間の流れをゆったりを感じられる贅沢な時計だ。5気圧防水十减。
雑誌やWEBを中心に活動するモノ系フリーライター栈幸。時計やクルマへの趣味が高じ愤估、それらを?qū)熼T的なジャンルとしている。最近欲しいモノは速址、同い年のアンティークウォッチ玩焰。