靴好きのマストハブ棚愤。チャーチのシャノンは英國が生んだプレーントゥの極みだ

少し値の張るドレスシューズを手に入れようと思ったとき那伐、靴ビギナーほどついウイングチップなど裝飾のある靴を選んでしまいがちですが踏施、実はデコラティブなモノよりもまずはプレーントゥを買うのがおすすめ。というのもプレーントゥは裝飾がないぶん革質(zhì)や仕立ての良さがはっきりと現(xiàn)れるうえに罕邀、TPOやコーディネートを選ばずに活用できるためです畅形。

また高級(jí)靴の中には繊細(xì)な作りのものも存在しますが、『チャーチ』の「シャノン」は藪の中を歩いても縫い糸がほつれないスキンステッチや诉探、張り出したコバに全周縫いのストームウェルトなど日熬、手間をいとわず頑健な仕立てを採用しています。そのためデイリーユースとしても活躍する質(zhì)実剛健さを有しており肾胯、その佇まいはまさに英國靴の正統(tǒng)派といった趣き竖席。フォーマルな裝いに似合うことはもちろん、カジュアルなコーディネートに取り入れればビシッと足元を引き締めてくれます阳液。毎日でも履きたくなるハイエンドなドレスシューズ、それが『チャーチ』の「シャノン」なのです揣炕。

そして「シャノン」を語るときに欠かせないエピソードが『007 慰めの報(bào)酬』でダニエル?クレイグ扮するジェームズ?ボンドが著用したこと帘皿。そもそもジェームズ?ボンドはスコットランド人とスイス人の両親の間に産まれながらもイギリス女王陛下のために働き、紅茶よりもコーヒーを愛し畸陡、ブリティッシュトラッドを紳士然と著こなしながらもスーツがボロボロになるまで戦うタフガイという二面性を備えた役割鹰溜。そして「シャノン」もまた、ドレスシューズの凜とした気品を備えながら丁恭、カントリーシューズに由來する質(zhì)実剛健な作りも兼ね備えた靴曹动。二面性を持ちつつ、しかも一流のモノしか選ばない男であるジェームズ?ボンドが「シャノン」を愛靴に選んだのは當(dāng)然の帰結(jié)といえるでしょう牲览。

現(xiàn)代の靴はいずれも足にフィットするように土踏まず部分がえぐれ、小指側(cè)が張り出した非対稱形になっていますが贡必、実はこの形を生み出したのが『チャーチ』兔港。その他にもハーフサイズを世界に先駆けて導(dǎo)入し、18世紀(jì)後半に発明されたグッドイヤーウェルト製法を英國でいち早く取り入れたのも『チャーチ』といわれており仔拟、同ブランドが“英國既製靴の父”と呼ばれる由縁はそこにあります衫樊。また、1999年にはプラダグループに買収されましたが利花、創(chuàng)業(yè)の地にして英國最大規(guī)模の生産力を備えるノーザンプトンの工場は健在科侈。『チャーチ』が有する英國靴の伝統(tǒng)と技術(shù)力に炒事、もともと靴作りを得意としていたメゾンブランドである『プラダ』のデザイン力が加わったことで臀栈、近年ではより一層の『チャーチ』の評(píng)価が高まりつつあります。

ドレスシューズとカントリーシューズ雙方の特性を併せ持つ「シャノン」牍戚。そのため一見すると何の変哲もないプレーントゥのように見えながらも、細(xì)かくチェックすると獨(dú)特の仕様が隨所に取り入れられています虑粥。ここでは英國靴ならではのこだわりが込められた「シャノン」のディテールを細(xì)かくチェックしていきましょう如孝。

理由1

プレーントゥはイタリア第晰、イギリス、アメリカの順で爪先が丸みを帯びる傾向にありますが「シャノン」が採用している#103ラストはアメリカ靴の代表である『オールデン』のプレーントゥをしのぐほどのぽってり具合彬祖。トゥに丸みがあるほど控えめで落ち著いた印象に仕上がるため茁瘦、スラックスからジーンズまでボトムスを選ばずに合わせることが可能です。また储笑、トゥ先に余裕がありながらヒールカップは小さく引き絞られたシェイプのため甜熔、甲高幅広でかかとの小さい日本人の足型にもフィットしやすいラストといえるでしょう。

理由2

カントリーシューズとしてのディテールを殘しているのがこの部分。張り出したコバはアッパーが傷つくのを防ぎ烧颖、アッパーとソールの接合面をウェルトで覆い隠すことで防水性を高めるストームウェルトの採用によって防水性を高めています弱左。ストームウェルトによってソールの返りは硬めに仕上がりますが、そのぶんアッパーの堅(jiān)牢さと相まって英國靴らしい重厚感と炕淮、履き込むほどに足に馴染んでいく感覚を楽しめるのも魅力です拆火。

理由3

高級(jí)紳士靴ではソールの出し縫い糸が見えないように隠すヒドゥンチャネルを採用したものが多いですが涂圆、「シャノン」では糸がしっかりと見えるオープンチャネルを採用们镜。ヒドゥンチャネルにすると手間がかかるぶん価格が上がりますが、履き心地や防水性润歉、さらには実際に履いたときの見た目にはまったく関係ありません模狭。むしろオープンチャネルのほうがドブ（縫い糸を通す溝）が深いぶん、履き込んだときでもアウトステッチの糸が切れにくいといわれています踩衩。高級(jí)紳士靴でありながら「シャノン」があえてオープンチャネルを採用しているのは嚼鹉、質(zhì)実剛健を尊ぶ英國靴らしい割り切った仕様といえるでしょう。

「シャノン」ではアッパーに一枚革仕立てを採用锚赤。當(dāng)然ながら、複數(shù)の革を縫い合わせて作るよりも高品質(zhì)なレザーを使う必要があります褐鸥。そして外羽根の縫い目は革の內(nèi)部に針を通すことで糸が露出しない线脚、スキンステッチという手法を採用しています。スキンステッチは現(xiàn)代でも機(jī)械化されておらず叫榕、職人が手縫いする必要があるものの浑侥、アッパーの表に縫い穴が出ないため防水性に優(yōu)れ、藪の中を歩いたり巖にぶつけたりしたときもステッチが切れにくいなどの利點(diǎn)があります晰绎。こちらもカントリーシューズに由來するディテールで寓落、ソールと同様にアッパーにも“意味のないことはしない。意味のあることには手間を惜しまない”という『チャーチ』のものづくりへの姿勢(shì)が通底していることがうかがえます荞下。

「シャノン」で採用されているのは、ポリッシュドバインダーカーフと呼ばれる特別製のレザー蚯窥。もともと雨の多いイギリスで靴を磨く手間を省くために『チャーチ』が開発したもので塞帐、高品質(zhì)なカーフにごく薄く特殊な樹脂加工を施してあります。そのためガラスレザーのようなツヤを備えつつも銀面割れが起きにくく葵姥、革本來の質(zhì)感も殘っているためクリームも浸透します。さらに樹脂のおかげで撥水性が高まり榔幸、ストームウェルトと組み合わさることで靴全體の防水性も確保できるなど、まさにいいこと揃い矮嫉！ 「シャノン」を雨の日用のドレスシューズとして愛用する人が多いことからも、その実力の高さがうかがえます蠢笋。

一般的なドレスシューズではブラックとダークブラウンのみというモデルが多いものですが昨寞、「シャノン」では豊富なカラバリ展開を行っているのもポイント。定番として押さえておきたいブラックを手に入れた後は援岩、著こなしに合わせて別のカラーを揃えたり、明るめのカラーを手に入れてクリームを上から重ね塗りすることでパティーヌ仕上げにしたりするのも楽しいでしょう蹂匹。

1色目

あらゆるドレスシューズの中で最も定番にして使いやすいのが、ブラックの外羽根式プレーントゥ限寞。なかでも『チャーチ』の「シャノン」は伝統(tǒng)ある英國ブランドという格式がありつつ、#103ラストならではの控えめで重厚な作りと相まってベストオブオーセンティックともいえる使い勝手の良さを誇ります仰坦。

2色目

ブラックと並ぶ使い勝手の良好さを誇るのが悄晃、焦げ茶色のカーフを採用したライトエボニー。チャコールグレーからネイビー妈橄、茶系まで幅広いスーツにマッチしつつ、ブラックよりも柔和で落ち著いた印象のスタイリングに仕上げることができます眷蚓。はじめて茶系の革靴を取り入れるときは、このライトエボニーが第一候補(bǔ)といえるでしょう沙热。

3色目

特に秋冬にぴったりなのが罢缸、ワイン色のような深い赤みを帯びたバーガンディ枫疆。ツイードやスエードとの相性も抜群で、足元にほのかな溫かみを添えてくれるでしょう息楔。あでやかさと大人っぽさを併せ持つ色のため、ビジネスシーンだけでなく結(jié)婚式の二次會(huì)などのパーティシーンでも活躍してくれます钞螟。また、『チャーチ』ではバーガンディよりも赤みの強(qiáng)いチェリーというカラーもラインアップしています鳞滨。

4色目

「シャノン」の中で最も明るめのカラーなのがこのサンダルウッドです蟆淀。秋冬のツイードはもちろんリネンやシアサッカーのジャケットとも相性良好なため、オールシーズンで活躍してくれること請(qǐng)け合い熔任。またクリームの色を反映しやすいカラーのため、濃い目のクリームを塗って落ち著いた色に仕上げたり疑苔、トゥ先などに異なる色目のクリームを塗り込んでパティーヌ仕上げにしたりといった楽しみ方も可能です。

5色目

スーツと合わせれば爽やかで若々しく兵迅、さらにジーンズと合わせればベストマッチともいえる相性を描くのがネイビー。光が當(dāng)たらないとパッと見ではブラックと間違えるほど濃いネイビーに仕上げてあり恍箭、クリームを入れることで革の色もより濃くなるため、フォーマルなシーンでなければブラックの靴と同じ感覚でコーディネートに取り入れられるのもうれしいところです瞧省。